【取材レポート】かつて中洲の風物詩だった絵看板が博多座で復活!市村正親さんらが除幕式に登場

博多座で行われたミュージカル『屋根の上のヴァイオリン弾き』除幕式の市村さんと鳳さん エンタメ
画像:博多あや.

2025年5月8日、名作ミュージカル『屋根の上のヴァイオリン弾き』の上演に先駆け、福岡・博多座では劇場初となる「絵看板」の除幕式が行われました。伝統とアートが交差する貴重な瞬間を取材してきました。

27年ぶりに“絵看板文化”が中洲に帰ってきた

博多座で行われたミュージカル『屋根の上のヴァイオリン弾き』除幕式

画像:博多あや.

除幕式に登壇した博多座 代表取締役社長の大坪潔晴さんは、「絵看板を通して、かつての中洲の文化を多くの方に知ってほしい」と語ります。かつて劇場街として賑わった中洲を象徴する絵看板文化。その記憶を継承する大きな一歩となりました。

博多座で行われたミュージカル『屋根の上のヴァイオリン弾き』除幕式の中村さん

画像:博多あや.

今回の絵看板を手がけたのは、80歳を迎えたベテラン絵師・中村高徳さん。17歳で弟子入りし、独立後は中洲の映画館などに多数の看板を提供。過去に手がけた作品は1,000枚以上にのぼるそうです。さらに、博多座に絵看板が飾られるのはなんと今回が初めて。中村さんは「まさか自分の絵が博多座に飾られるとは思っていませんでした」と喜びを語りました。

主演の市村正親さん&鳳蘭さんも登壇 心温まるトークも

博多座で行われたミュージカル『屋根の上のヴァイオリン弾き』除幕式の市村さんと鳳さん

画像:博多あや.

除幕式には、本公演で主演を務める市村正親さんと鳳蘭さんも登場。

博多座で行われたミュージカル『屋根の上のヴァイオリン弾き』除幕式の市村さん

画像:博多あや.

市村さんは、映画館の近くで育った幼少期の思い出に触れ、「絵看板は憧れの存在だった」と回想。また、初日で350回目の公演を迎えたミュージカル『屋根の上のヴァイオリン弾き』について、「長く演じてきたからこそ伝えられる夫婦愛がある」と力強く語っていました。

博多座で行われたミュージカル『屋根の上のヴァイオリン弾き』除幕式の鳳さん

画像:博多あや.

鳳蘭さんも「まさか自分が絵になる日が来るとは」と感動を隠せない様子でした。

会場から大きな拍手 除幕と筆入れサプライズ

博多座で行われたミュージカル『屋根の上のヴァイオリン弾き』除幕式の除幕の瞬間

画像:博多あや.

式典のクライマックスでは布が取り払われ、主人公・テヴィエとゴールデが描かれた絵看板が登場。背景には、物語の舞台である村が夕日に染まる風景が繊細に描かれており、会場からは大きな拍手が起こりました。

博多座で行われたミュージカル『屋根の上のヴァイオリン弾き』除幕式の筆入れ

画像:博多あや.

さらに、絵の一部には名前が未完成の部分が用意されており、市村さんと鳳さんが最後の筆入れを行うという粋なサプライズも!

中村さんは「おふたりに加筆いただけたことで、より思い出深い作品になった」と話していました。

博多座で行われたミュージカル『屋根の上のヴァイオリン弾き』除幕式の絵看板

画像:博多あや.

ポスターやデジタル表示が主流となった今、あえてアナログな絵看板を飾る背景には、中洲という土地への敬意と、舞台への深い愛情が込められています。

長く中洲を知る世代には懐かしく、初めて触れる若い世代には新鮮なインパクトを与える——そんな“文化の絵巻”のような存在として、多くの人の心に残るはずです。

ミュージカル『屋根の上のヴァイオリン弾き』

博多座で行われたミュージカル『屋根の上のヴァイオリン弾き』除幕式のポーズをとる市村さんと鳳さん

画像:博多あや.

本作は、ユダヤ人の家族をめぐる人間模様と時代の移り変わりを描いた名作ミュージカル。1964年のブロードウェイ初演以来、世界中で上演され、日本でも根強い人気を誇ります。

今回の博多座公演では、市村正親さんが主人公テヴィエを演じ、重厚かつ繊細な演技で観客を魅了します。

■公演概要
ミュージカル『屋根の上のヴァイオリン弾き』
会場:博多座(福岡市博多区下川端町2-1)
期間:2025年5月9日(金)〜18日(日)
時間:昼の部12:00/夜の部17:00
料金:
・平日:A席15,000円/B席10,000円/C席5,000円
・土日・千穐楽:A席16,000円/B席11,000円/C席6,000円
博多座 公式サイト
ミュージカル『屋根の上のヴァイオリン弾き』 特設サイト

※内容は取材時点の情報です。変更の可能性があるため、来場前に公式サイトなどで最新情報をご確認ください。

 

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