1999年7月、もしも本当に世界が終わっていたら?そんな“滅びなかった未来”を五感で味わう没入型展覧会が九州初上陸。東京で10万人を動員した話題の『1999展 -存在しないあの日の記憶-』が、『福岡市博物館』にて始まりました。豪華クリエイター陣が仕掛ける、現実と虚構が交錯する終末世界の全貌を徹底レポートします。
豪華クリエイターが集結!日常が崩れゆく恐怖と美しさ

©1999展
1999年7の月、空から恐怖の大王が降ってくるーー。誰もが一度は耳にしたことがあるノストラダムスの大予言。もしもあの日、本当に世界が終わっていたら?そんな存在しないはずの“滅びなかった未来”を目撃できる空間が、2026年10月10日(土)より「福岡市博物館」に突如として現れました。
本展を手掛けるのは大ヒットホラー小説「近畿地方のある場所について」の著者・背筋氏、人気ゲーム「SIREN」の脚本家である佐藤直子氏、新進気鋭のホラー映画監督・西山将貴氏の3名からなるクリエイターユニット「バミューダ3」。各界のマスターたちが創り出す空間とあって、入場前から不穏な空気が漂っています。

©1999展
不安と期待が入り交じるなか、新進気鋭のアニメーターが描き下ろしたミステリアスな“終末の少女”に導かれ、未知の世界へと足を踏み入れます。入場時に渡される「切符」を手に、いざ終末への旅へ出発です。
1999年の記憶を呼び覚ます、謎に満ちた終末への旅路

©1999展
順路を進むと、まず現れるのは1999年当時の生活感があふれる、とある部屋。ブラウン管のテレビや当時のゲーム機など、平成レトロなアイテムが並んでおり、当時を知る世代には懐かしさがこみ上げます。

©1999展
しかし、環境音や見えない場所から聞こえる声に耳を澄ますと、少しずつ日常が崩壊していく様を感じ取ることができます。

©1999展
さらに進み「狭間電車」に乗り込むと、不穏なアナウンスが響き渡り、世界の終わりのその先へと運ばれていきます。単なるお化け屋敷のような突然の脅かしではなく、じわじわと精神を削られるような不気味で静かな怖さが「1999展」の真骨頂。

©1999展
個人的に最もハッとさせられたのは、23時59分を刻み続ける「終末時計」のエリアです。

©1999展
ここではベンチに座って記念撮影も可能。世界が終わる瞬間に立ち会うような、なんとも不思議な感覚に包まれました。
不安や絶望の先にあるもの。心揺さぶられる現世への帰還

©1999展

©1999展
後半に待ち受けるのは、肉体を捨て魂だけになった人々の歌声が響く無の世界や、“声”や“記憶”が残されたエリア。負の感情や悲痛な叫びが文字や音声となって迫ってきます。しかし不思議なことに順路を進めば進むほど、恐怖よりも哀愁や美しさが勝ってくる不思議な感覚が押し寄せます。
「世界が終わってしまえばいい」と願う瞬間は、実は「もっとより良く生きたい」という祈りの裏返し。そんなすてきなメッセージを受け取り、リアルな時報が流れる現世への帰還エリアにたどり着いたときには、憑き物が落ちたようなすがすがしさすら覚えるから驚きです。

©1999展
西山監督が空を撮り続けて捉えた美しい飛行機雲を背景に、現世に戻ってきた証として切符を手にした写真を撮るのもお忘れなく。
福岡限定アイテムや平成レトロなグッズも必見!

©1999展
じっくりと会場を巡ったあとは、余韻に浸れるグッズコーナーへ。作家の背筋氏が実質的な編集長を務めた「公式アートブック」(3,850円)は、あの日の記憶をより深く読み解く手引書として大人気なのだとか♪

©1999展
さらに、福岡会場限定で制作された「路線図ステッカー」や、Z世代を中心に“平成レトロ”として注目を集めるフロッピーディスク風のキーホルダーなども並びます。ダイヤルアップ接続やインターネット黎明期の電話代を気にした時代を知る世代にとっては懐かしく、若者には目新しく映るのがうれしいポイント。

©1999展
ただ怖いだけではなく、生きることへの執着や、いまある日常の尊さを再確認させてくれるような奥深さがありました。ぜひ皆さんも訪れなかった“あの日”を目撃しに、足を運んでみてくださいね。(※取材・撮影:博多あや.)
Information
1999展 -存在しないあの日の記憶-会場:福岡県福岡市早良区百道浜3-1-1 福岡市博物館
会期:2026年10月10日(土)〜 2027年1月11日(月・祝)
時間:9:30〜17:30
(最終入場は閉館の30分前まで)
お問い合わせ:092-711-5491
備考:休館日:月曜日(月曜が祝休日にあたる場合はその翌平日)、12月28日(月)〜 1月4日(月)
※掲載情報は取材時点のものです。おでかけ前に公式SNSやHP等で最新情報をご確認ください。



