福岡・太宰府|九博20周年!特集展示「豊臣秀吉とアジアの外交」で歴史の舞台裏を覗いてきました

開館20周年というアニバーサリーイヤーに沸く九州国立博物館にて、また新たな注目展示が幕を開けました。
その名も、九州国立博物館開館20周年記念特集展示「豊臣秀吉とアジアの外交」です。

天下人・秀吉が、日本統一の先に見ていた世界とは?教科書には載っていないリアルな外交の舞台裏を覗きに、さっそく内覧会へお邪魔してきました。

目次

歴史を動かした「偽造」の証拠!?リアルな外交の裏側に迫る

国内統一の先にあった、アジアへのまなざし

佐賀県重要文化財 豊臣秀吉像 安土桃山時代~江戸時代16~17世紀 佐賀県立名護屋城博物館蒧

豊臣秀吉は、16世紀末の日本で天下統一を果たしました。
国内の体制を整える一方で、明や朝鮮をはじめとするアジア諸国との関係構築にも関心を向けていたことが、外交文書からうかがえます。
本展では、そうした文書資料を手がかりに、当時の日本がアジア世界とどのように向き合っていたのかを紹介します。

開館20周年記念 特集展示「豊臣秀吉とアジアの外交」

この展示の最大の魅力は、秀吉を巡る「手紙」や「印鑑」といった具体的な資料から、当時の国際関係を立体的に浮き彫りにしている点です。
ただ眺めるだけでなく、「なぜこの手紙が書かれたのか?」「この印鑑にはどんな意味があるのか?」という謎解きのような楽しみ方ができます。特に、朝鮮侵略という激動の時代において、日本・中国(明)・朝鮮、そしてヨーロッパ勢力がどのように互いを認識し、駆け引きを行っていたのか。その生々しい証拠が、九博ならではの「アジア史的観点」で鮮やかに解説されています。

偽造された国書に家康の決意。現存する貴重な史料が語る真実

重要文化財 木印 「為政以徳」1590年 九州国立博物館蔵

今回は注目展示をいくつかピックアップします。まず目を引くのが、重要文化財 木印「為政以徳(いせいいとく)」です。実はこれ、対馬の宗氏が秀吉にバレないよう、朝鮮との交渉をスムーズに進めるために「偽造」した印鑑なんです。科学分析によって、国書に押された朱肉と一致したという裏話もあり、当時の必死な外交交渉が目に浮かぶようです。

徳川家康御内書 宗義智宛 1605年 九州国立博物館蔵

また、秀吉の死後に国交回復を命じた「徳川家康御内書」からは、平和な時代を築こうとする新たなリーダーの意志が伝わってきます。

重要文化財の「明神宗誥命(みんしんそうこうめい)」は、明の皇帝が秀吉を「日本国王」に任命した際の豪華な辞令書です。5色の絹織物に精緻な楷書で記され、全長5mを超える全体像が公開される貴重な機会となっています。

秀吉の野望から始まり、家康が繋いだアジアとの絆。20周年を迎えた九博だからこそ実現した、非常に密度の濃い展示でした。現在開催中の特別展「平戸モノ語り ― 松浦静山と熈の情熱」の観覧券があれば、こちらの特集展示も無料で楽しめますので、ぜひセットで鑑賞してみてくださいね。歴史の裏側に隠された人間ドラマに、きっと心を動かされるはずです。(※取材・撮影:博多あや.)

information

イベント名:九州国立博物館開館20周年記念特集展示「豊臣秀吉とアジアの外交」

会場:九州国立博物館 4階 文化交流展示室 第11室

開催期間:2026年1月27日(火)~3月8日(日)

開催時間:午前9時30分~午後5時 ※毎週金・土曜日は午後8時まで夜間開館 ※夜間開館の実施については九博公式サイトでご確認ください

定休日2:月曜日 〔2月23日(月・祝)は開館、2月24日(火)は休館 〕

料金:一般 700円  大学生 350円 満70歳以上と高校生以下・18歳未満 無料 ※特別展の観覧券でもご観覧いただけます

公式サイト:https://www.kyuhaku.jp/

 

画像提供:福岡県立アジア文化交流センター

※この記事は取材時点の情報です。最新情報は公式SNS等でご確認ください。

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