福岡・天神|涙と笑顔の感動エピソード!50周年を彩る思い出の展覧会【天神地下街】

1976年の開業から50周年を迎えた『天神地下街』。多くの福岡県民に親しまれてきたこの場所で、皆様から寄せられた思い出を振り返る「てんちかよりみちストーリー展」が2026年9月10日(木)からスタートしました!今回は初日の朝に行われた授賞式の様子とともに、心温まるエピソードの数々をご紹介します。
心温まるエピソードが満載!「てんちかよりみちストーリー展」が開幕

今年2月から募集された「てんちかよりみちストーリー思い出募集キャンペーン」。なんと福岡県内外から649件ものエピソードが寄せられ、その中から選ばれた50作品が「天神地下街」の3番街243号に展示されています。
人気イラストレーターによる描きおろしイラストが添えられた入賞作品や、吉瀬美智子さん、氷川きよしさんなど福岡出身の著名人からのお祝いメッセージも並び見ごたえ抜群。


当時のパンフレットなどの貴重な資料展示もあり、50年という長い歴史を肌で感じることができますよ。
父と子の心温まるエピソード。最優秀賞「似たもの親子」授賞式レポ

初日の朝に行われた授賞式では、最優秀賞に選ばれたおっくん氏が登壇しました。

受賞の連絡を受けたときのことを振り返り「最初は頭が真っ白になって、自分が選ばれたのか信じられませんでした。家族に連絡したら僕以上に喜んでくれて。本当に光栄でうれしいです」と喜びを語ってくれました。

応募作品である「似たもの親子」は、当時大学3年生だったおっくん氏が役者の道へ進むかどうかで父親と衝突していた時期のお話。「天神地下街での思い出と考えたとき、あの日の父との出来事が僕の人生にとってのターニングポイントでした。父としっかり向き合えた特別な日だと思い、この話を選びました」と、当時の心境を振り返りながら応募のきっかけを教えてくれました。
【最優秀賞】『似たもの親子』
おっくん氏(30代・男性)
大学在学中、私は演劇活動にのめり込んでいました。稽古の後は天神地下街で仲間たちとご飯を食べて帰るのが日課。気づけば大学3年生。周りは就職活動を始めるなか、私は上京して役者の道に進むと決心しました。家族からは猛反対され、父とは喧嘩ばかりしていました。大学3年生の夏休み、リビングでテレビを見ていると、父から「飯食いにいかんね」と誘われ、天神地下街の手打蕎麦『加辺屋』へ行くことに。家族でよく訪れていた場所でしたが、父と2人で来るのは初めてのことでした。「将来のことで、また何か言われるんだろうな」そう思いながら食べていると、父が「芝居をやりたいなら続けなさい」と言いました。「いいと?」と思わず聞き返すと、「言っても聞かんけんね。誰に似たんやろうね」と言われ、「親父やろ」気づけば、そんな言葉が口をついて出ていました。それを聞いた父は、笑っていました。あの日から月日は流れましたが、私は今でも、働きながら芝居を続けています。

授賞式にはサプライズで作品に登場するお父様も登場し、「当時は私に見る目がなかったんでしょうね。息子がこんな賞をいただけるなんて夢にも思っていなかった」と会場を和ませる一幕も。授賞式の前日には、久しぶりに親子おふたりで思い出の「加辺屋」を訪れ、おいしいお蕎麦を楽しまれたそうです。親子の深い絆に、私自身もとても心が温まりました。
ライター厳選!絶対読んでほしい「てんちか」での心温まるストーリー
展示されている50作品はどれもすてきなものばかりですが、その中から個人的に特におすすめしたい作品を2つご紹介します。
【佳作】『母の憧れと娘の夢』
サマタバまま氏(50代・女性)
私が30歳、長女が5歳くらいの時の話です。当時、私は憧れのSamanthaThavasaのバッグが欲しかったのですが、まだ娘に手もお金もかかる時期。高級なバッグを買える余裕もなく、娘と時々訪れる天神地下街で、我慢しながら「見るだけ」のつもりでお店に立ち寄っていました。キラキラと輝く店内で、私はふと娘に「大人になったら、ここの店員さんになってね」と言いました。その言葉を覚えていた娘は、20歳でSamanthaThavasaに入社。入社後の勤務先は、思い出の「てんちか」でした。その後、博多やキャナルシティ、パルコと、ステップアップしながら各地の店舗を経験。今は、故郷ともいえる「てんちか」の店舗に帰ってきて、店長として店を支えております。入社したての頃はたどたどしい接客でしたが、今では貫禄もあり、成長を感じてます。そして先日、あの時私が我慢してたバッグを娘がプレゼントしてくれ、嬉し泣きしました。てんちかは、娘の夢が叶った場所です。
【佳作】『サクラソウの初恋』
サクラソウ氏(60代・女性)
50年前の高校生の頃、天神地下街の中央広場でお花売りのアルバイトをしていました。春はサクラソウの鉢植えをメインに、たくさんの花々の香りが地下街に広がり、多くの方が鉢植えや切り花を手に取ってくださいました。ライダースーツにヘルメット姿の、ちょっと怖いお兄さんも常連さんの1人でした。「小さな鉢植えや可憐な切り花を、少しだけ部屋に飾るのが好きなんだ」と、照れくさそうに目尻をしわくちゃにして話すお兄さんに会えるのが、私の楽しみになっていました。ある日、いつもと違うブレザー姿のお兄さんに、両手いっぱいのカスミソウのラッピングを頼まれました。いつもの照れた笑顔の先には、清楚な女性の姿。真っ白な肌に真っ赤な口紅の似合う、素敵な大人の女性。当時大ファンだったキャロルの永ちゃんに似たお兄さんへの、淡い恋の思い出です。
そのほかの作品はこちらからご覧いただけます。
てんちかよりみちストーリー展は9月10日(木)~10月12日(月・祝)の期間で開催中。会場内ではワークショップやイベントも開催されます。

何気なく通り過ぎている場所にも、一人ひとりのかけがえのない思い出が詰まっていることに気づかされます。家族の絆や淡い初恋など、心を打たれるストーリーばかりなので、ぜひ皆さんも足を運んで、温かい気持ちに包まれる時間を過ごしてみてくださいね♪(※取材・撮影:博多あや.)
Information
てんちかよりみちストーリー展会場:天神地下街(福岡市中央区天神2丁目天神地下街 東3番街 243号
会期:9月10日(木)~10月12日(月・祝)
公式サイト:https://www.tenchika.com/
公式サイト:https://www.tenchika.com/50th/story/
Instagram:@tenjinchikagai
※掲載情報は取材時点のものです。おでかけ前に公式SNSやHP等で最新情報をご確認ください。



